◇東京では173年ぶりだそうです。

私自身、月と太陽が完全に1つに重なる日食は見たことがない。
金環日食は何年ぶりなのだろう?
国内で金環日食が観測されたのは、1987年9月の沖縄以来25年ぶりだという。
東京では173年、大阪では282年、名古屋では932年ぶりとのこと。
次に国内で見られる金環日食は、18年後(2030年)の北海道、東京で再び見られるのは300年後だという。

ある意味、我が人生の最初にして最後。
しっかり見ようと思った。
世間では日食用のメガネが売られていたし、数多くの人が購入したようである。
けれど、我が家では購入しなかった。
次のように家族と話し合っていた。
「周囲が薄暗くなるほどの日食だ。金環日食の瞬間は肉眼でも大丈夫じゃないの?」「そんなに暗くなる?」
「かなり暗くなると思うよ」

「ふ~ん、そうなのかな‥」
私は子供の頃、日食のTVを見た。アフリカの映像だったと思う。大地が暗くなり、動物たちが驚いているという映像だった。
しかし、それは皆既日食(かいきにっしょく)だったようだ。
あとで調べたところ、太陽全体が隠される場合を皆既日食といい、月の外側に太陽がはみ出して細い光輪が見えるのを金環日食というらしい。
今朝の茨城上空は曇りであった。ウロコ状の雲で、ときおり雲の切れ目から眩しく太陽が輝いていた。天空は音もなく、月の一部が太陽にかかり、ゆっくりと欠けてゆく。
この時点で、家の近所の人たちは「日食用メガネ」で観察していた。
「う~ん。買っておけばよかったな‥」とつぶやく私。
出勤時間がきた。自宅を出て駅までの道すがら、ときどき日食をカメラに収めた。
やがて太陽と月とが重なり合った。リングの太陽が天空に出現した。
ほんの数十秒か一分程度か。茫然と見上げる人たち。
肉眼ではダイヤモンドリングは想像以上に太かった。
曇っていたので肉眼で少し見えたが、それでも眩しかった。
数百年に一度という天体ショーは圧巻であった。その瞬間に出逢えて嬉しかった。
さて、仏教では、太陽や月、星々を諸天善神として認識する。
法華経序品第一に、「名月天子、普香(ふこう)天子、宝光(ほうこう天子、四大天王有り・其の眷属万の天子と倶(とも)なり」とある。
太陽も月も星座も、法華経の会座(えざ)に連なり、正法を持つ者を守護する。
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◆名月天子:月天子(がってんし)のこと。月のこと。
◆普香天子:明星(金星)、または諸々の星のこと。
◆宝光天子:日天子(にってんし)のこと。太陽のこと。
◆四大天王:須弥山四面の四天の主。持国天、増長天、広目天、毘沙門天をさす。
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太陽があり、月があり、私たちは生かされている。
どんなに科学が発達しても、この感動は変わることはないだろう。
太陽と月の存在の大きさを、心の底から感じた金環日食でした。
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