◇女子部Cさんの学生時代の体験です。

4年か5年位前の記念の本幹中継の時のお話です。
金曜日で、確か3月8日だったと思います。
この日、電気料金の最度の引き落とし日で、「今日払えなかったら即日停められるのだろうか」と不安な気持ちでいましたが、払うお金はありませんでした。私は怯えて、でもどうすることも出来ないので御本尊に祈っていました。
本幹中継の会館に行く交通費もありませんでした。
私は、この地域に引越してきて以来、戸惑うことの連続でした。
それまでは、会合に参加したいと言うと喜んで車に乗せて下さったり、とにかく学会の組織は温かくて、それはどこも同じだと思っていました。
でもこの地域では、お願いしても、「自分で行けない人は行く必要がない」と言われたりするほどで、その日も、自力で会館に行けなかったら私は本館中継の池田先生にお会い出来ないので必死に祈りました。
ともかく、家を出ることにしました。
アパートの1階に降りると、郵便屋さんの赤いバイクが近づくのが見えました。
私が自分の郵便ポストを確認する素振りをすると、「あっ、貴女201号室の人? 書留でーす」と声をかけられました。
私が、学生証を見せると、郵便のおじさんは書留を渡してくださいました。
見ると現金書留で、差出人は【※※乳業】でした。
封を開けると、中には五千円札1枚と、紙切れ1枚が入っていました。
紙切れには、「【奥さまお小遣プレゼント】に応募ありがとうございます。2月の当選者に決まりました。おめでとうございます。これからも※※乳業の製品を御愛飲くださいますようお願いします」と書かれていました。
悲壮感漂うくらいの必死さで御題目三唱をして部屋を出て、陽気な郵便おじさんの登場と、その五千円札までの3分間余りの出来事が面白くて、私は一人で爆笑してしまいました。
私は、牛乳はほとんど買いませんが、豆乳を買う度にバーコードを切って、ハガキに貼って送っていました。
奥さまじゃないけれど、それが当たったのです。
私はすぐに大学の中にあるATMに行き、その五千円札を入金しました。
電気料金がするりと引き落とされていきました。
「凄い!御本尊様ありがとうございます!」と私は心の中で叫びました。
通帳には残金が残っていましたが、硬貨では引き出せない千円単位のATMだったので、やはり交通費はないままでした。
私の目指す※※文化会館は、※※路線の終点で降りて数分の場所にあります。
最寄駅からの往復520円が、私にはありませんでした。
私は夕陽の中を歩き始めました。
私は、「とにかく※※(路線のこと)を見ながら歩けば着くんだわ」としか考えつきませんでした。
けれど、歩き始めて半分程きた時、「大変なことになった」と思いました。
※※は、山を切り開いて造られた路線でしたから、どんどん道が険しくなってくるのです。
路線が、一箇所だけ大きくカーブするそこから先は、作業路と古い墓場と防空壕の跡のような洞穴とが続くような区間でした。
あんなに明るかったのに夕陽はあっという間に沈んでしまい、時折通過する※※の車両の明かりや、都市高速の支線に向かうトラックのライトを頼りに歩き続けるしかありませんでした。
私は、お題目を心で唱えながら歩き続けました。情けなくて泣きたくなりましたが、泣いても仕方がないのだと歩き続けました。
山を下ると、再び住宅地の明かりが見えてきました。
最後の力を振り絞って会館に辿りついた時には、会館の明るさに目がくらんで、座り込みそうでした。急いで会場に入りました。
広間は一杯だったので階段近くに座って、中継を聞きました。
本館中継を聞いている間、私の心の中ではずっと問い掛けるような気持ちで、考え続けていることがありました。
「どうしてこんな仕打ちをされるのだろうか?」
「私の何がいけないのだろうか?」
「がんばっても、何故こうなのだろう」
私は、引っ越したばかりでした。まだ何の接点もないはずの女子部の幹部の方から、事実と全く異なる噂を流されたり、大学でもある日を境に一斉にあからさまな無視をうけるようになっていました。
中には、「Cさんに電話番号とか教えたら創価学会の名簿に売られるから、関わらない方がいい」という噂も流されました。
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