カテゴリ:良書のご案内( 34 )

良書のすすめ

◇読書は量より質が大事です。
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c0180341_2255625.jpg創価の森ブログをスタートして5年。
「良書のご案内」というカテゴリに、私が愛した書籍を記事にしてきました。
新書・太閤記から記事を作り始め、ちょうど20冊の本をご紹介いたしました。
本当は、ルソーやソロー、福沢諭吉、上杉鷹山(うえすぎようざん)など、まだまだ記事にしたい素晴らしい本が沢山あるのですが、創価の森ブログ完結も近く、以上のご案内で終えたいと思います。
この写真は、ヘレン・ケラーの誕生から死までが描かれた「年譜で読むヘレンケラー」という本です。目が見えず、耳も聞こえない一人の女性が、どのように生き、どのように死んだのか‥そのことが詳しく知りたくて読みました。
先日、会社関係者数名と話していたときのこと。
私が、「ヘレン・ケラー、知っている?」と聞くと、「知らない」とのこと。
「じゃあ、ナイチンゲールは?」というと、それも分からない。
1人が、「ナイチンゲールって、看護師だったんですよね」と言ったが、どこの国のどういう人だったかは知りませんでした。
その中に、23歳の女子社員がいたので、「赤毛のアンは読んでいるよね?」と聞くと、「読んでいません。知りません」との回答。これには、私もビックリ。(^^:
芸能界は詳しいし、ファッションセンスも今の人たちだが、私が読んでいるような本は誰も読んでいない‥
「一体、この人たちは大丈夫なんだろうか?」と思いました。
「みんな、偉大な人、立派な人、そういうことを知らないと、矛盾に満ちた世の中を生きていけないよ。心に支柱というか、背骨をもたないと‥」
確固たる宗教もなく、偉大な人たちの人生も知らない彼らの未来が心配になって、ナイチンゲール、ヘレン、赤毛のアンの話をしました。(^^)
私たちは、本当にスゴイ創価に育まれていますね。
確かに私も、池田先生が教えて下さらなければ、同じように、ナイチンゲールもヘレン・ケラーも知らないまま、輪をかけて愚かな人生を歩んだことでしょう。
以下に、ご紹介した本の中から、私のベスト10をご紹介いたします。

良書のご案内 ベスト10
(アンダーラインをクリックしてご覧ください)
◆レ・ミゼラブル(ビクトル・ユゴー)  ◆ナイチンゲールの生涯
◆私の生涯(ヘレン・ケラー)  ◆鉄鋼王・カーネギー自伝
◆リンカーン演説集  ◆ワイルド・スワン  ◆長兄 周恩来の生涯
◆ガンジーの生涯  ◆夜と霧(V.E.フランクル)
◆人間の骨(吉田豊道の生涯)

あくまで私の好みです。(^^)
ともかく、皆さん、良書を読みましょうね!

追伸:周恩来には良書が多数あります。甲乙つけがたいものばかり。
「周恩来・最後の十年」(日本経済新聞社)もお勧めです。

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by sokanomori | 2013-11-05 23:01 | 良書のご案内 | Trackback | Comments(17)

福島智さんの人生

◇全盲ろう教授・福島智さんの二冊の本。

c0180341_16132744.jpg音のない世界に生きている人がいる。
私の地区には、失聴されたSさん夫婦がいらっしゃった。
(Sさん夫婦は、家を新築されて引っ越されました)
Sさんの記事は、→ここをクリック!
一方で、目の見えない人がいる。
私が「ひらがな御書」でお付き合いのある千早さん。
千早さんの記事は、→ここをクリック!
この双方の友人は、音はなくても目が見えるし、目が見えなくても音が聞こえる人たちである。
しかし、世の中には、目も見えず、音も聞こえないという人がいる。
1年ほど前、私は、千早さんに福島智(ふくしま さとし)という全盲ろうの人の話を聞いた。
全盲ろうとは、目と耳との双方の機能を完全に失った状態のこと。
その全盲ろうの人が、山登りをしているという話だった。
すでに千早さんと「ひらがな御書」をスタートしていたが、そのコミニュケーションは電話で普通にできるし、音声ソフトを通じてメールで何不自由なくできる。
ひらがな御書とは、→ここをクリック!
しかし、音が聞こえないで、さらに目が見えないとなると‥
私は千早さんに教えられた福島智という人物を知りたくて、二冊の本を購入した。
一冊は「生きるって人がつながることだ!」、もう一冊は「盲ろう者として生きて」。
私は、Sさん夫婦や千早さんとのお付き合いから、障害がイコール不幸でないことを十分に知っていたが、さすがに目も耳もとなると、これは大変なことである。
本が届いた。まず、「生きるって人とつながることだ!」を読んだ。
読んで、あまりにも明るく、ユーモアに富んだ文章に驚いた。
文章に暗さがない。太陽のように明るい。
千早さんも明るい人だが、福島氏も同じように明るいのだ。
何だか、感動して泣ける本だと思ったら、各所で笑える本だった。(^^)
苦労話はあるが、泣くよりも笑うことが多かったことは驚くべきこと。
次に、二冊目の「盲ろう者として生きて」を読んだ。
二冊目は、全500ページもある書籍で、しかも研究書であった。
1つ1つが論文調で、各種のデータが盛り込まれ、固い表現の本だった。
読んで、とにかく驚いた。福島氏は、明るく元気に幸せに生きている‥
ヘレンケラーのことを思い出した。やはり、ヘレンケラーも明るい人だった。
ヘレンケラーの記事は、→ここをクリック!
一体、目が見えない、耳も聞こえないとはどういうことなのか。
そして、私は、この二冊の本から何を学んだのか。
以下に、私の読書感想文をご案内いたします。
「生きるって人とつながることだ!」は、→ここをクリック!
「盲ろう者として生きて」は、→ここをクリック!

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by sokanomori | 2013-11-03 16:11 | 良書のご案内 | Trackback | Comments(2)

生きるって人がつながることだ!

               ◇全盲ろうの教授・福島智氏が書いた本。
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c0180341_14442288.jpg「生きるって人がつながることだ!」
これは、2010年に書かれた本である。
作者は1962年生まれ。
ほぼ、私と同年代である。
兵庫県に生まれ、3歳で右目、9歳で左目を失明、18歳で失聴し、全盲ろうとなる。
1983年、盲ろうでありながら、東京都立大学人文学部に進学。
1992年、同大学で博士課程単位を取得、2001年に東京大学先端科学技術研究センター助教授を経て、2008年に東京大学から学術博士号を授与され、同年、教授になる。
目が見えず、耳が聞こえない人間が大学に進み、教授になるというサクセスストーリー。
作者は、読者に質問する。
「もし、あなたの目が見えなくなり、耳も聞こえなくなったらどうしますか?」
福島氏は18歳で目と耳のチカラを失い、この本を著すまでの29年間を、光と音のない状態で生きてきた。普通なら、もはや人として生きていける状態ではない。
その福島氏を救ったのは、指点字という言葉だった。
以下に、氏の人生を支える「指点字」誕生の記述を抜粋する。
-----------------------
盲ろうというダブルハンディを持って考えることがある。
かつて、全盲だった頃(耳は聞こえている)の私は、視覚障害を補う適切な援助があれば、健常者と同等、互角に生きていけると思っていた。
しかし、盲ろうになって、その考えが変わった。
盲ろう者は、同等、互角に生きていけるという幻想を抱けるほど、障害は軽くない。
1981年の年明け。私は、急速に耳が聞こえなくなり始めていた。
耳元で大きな声を出してもらっても、ほとんど聞こえない。
私は苛立ち、「何言うとんや、聞こえへんやないか!」と叫んだ。
そのとき、母が不意に私の手を取った。
私の指に、母の指が触れる。
何やらぽんぽんタッチしてくる。
「な、何や、何しと‥?」
また文句を言いかけた私の言葉が途中で止まった。
突然、母の「声」が私の心に伝わってきたのだ。
(さ と し わ か る か)
点字の組み合わせを利用して、指から指へ、直接伝えている。
「ああ、わかる、わかるで。妙なことを考えよったなあ」
-------------------------
彼は、母親が発明した指点字で、この世で生きていく希望を掴む。
その彼は、やがて大学教授となり、数多くの書籍を書きつづる。
素晴らしい奥さんと結婚し、幸せな家庭を築く。
彼は勝利者となった。そして、彼の母もまた勝利者となった。
読んで学んだことは、目が見えず、耳が聞こえずとも、人は不幸ではないということ。
目も見えない、耳も聞こえない分、むしろ精神は研ぎ澄まされるかのようだ。
そして、その彼の個性は、接する人たちに多大な影響を与える。
ハンディがありながら堂々と人生を歩む福島氏に、周囲は勇気と感動を得る。
確かに、今の地位を築くには、言語を絶する苦悩と、周囲の支援があったことは間違いない。けれど、想像を絶する障害があっても、こんなにも素晴らしい人生を生きられる。
この本を読むと、読み手は皆、心中に勇気と希望を得ることだろう。
そして気付かされるだろう。
「僕は、何をくよくよしているんだ?愚痴を捨てて、さあ、歩もう!」と。(^^)
福島智氏の別の本は、→ここをクリック!

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by sokanomori | 2013-11-03 14:53 | 良書のご案内 | Trackback | Comments(4)

盲ろう者として生きて(上)

                ◇全盲ろう教授・福島智氏の研究書。
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この本には、サブタイトルが付いています。
それは、「指点字によるコミュ二ケーションの復活と再生」というもの。
内容は、当事者の福島氏の体験から、健常者から盲、さらに盲ろう(聞くことも見ることもできない状態)へと障害が深まるプロセスの中での心理、また、盲ろう者として、指点字を活用し、人生を再構築する内容が克明に描かれています。
では、盲ろうという状態とは、いかなる状態なのでしょうか。
第9章と第11章からインタビューの内容を引用します。(一部文章変更)
(全盲ろうになった初期のころの状態)
-----------------------
ビンの底に沈んでいるような感じである。
自分が、大きなビンの中、あるいは壺(つぼ)のようなものに入っていて、話しかけようとする人が壺の口のところに現れて、壺の中をのぞいて私と話をする。
アラジンの魔法のランプではなく、「魔法の壺」。
壺の底に私は閉じ込められていて、ときどきふたが開けられて、外に顔を出せるけれども、またすぐふたを閉められて、閉じ込められる。(中略)
私の状況を理解できる人間は、この世の中に誰もいないらしいということが分かって、落ち込んでしまった。(中略)
言葉で何か言ってどうこうできることでもないし、また、みんなが悪いわけでもない。
私がみんなの立場になったとしても、似たようなことになるだろうという、あきらめにも似た絶望に包まれていた。(中略)
ずーっと、壺に閉じ込められているのも、勿論、しんどいけれど、ずっと閉じ込められていれば、それはそれで開き直りというか、あきらめがつくわけですが、ときどき「光」の下に出るだけに、「暗闇」がよけいにしんどいわけです。(中略)
見えなくて、同時に聞こえないということは、主観的には、自分がこの地上から消えてしまって、まるで地球の夜の側の、真っ暗な宇宙空間に連れて行かれたような感覚に襲われる状態でした。何も見えず、何も聞こえない、いつまでも続く静かな夜の世界でした。
それは言葉で表現できないような孤独と絶望の世界でした。
真空の中で、私は半ば死にかけている自分の精神を感じ、いいしれぬ恐怖感に襲われました。(中略)
私が最も辛かったのは、見えない・聞こえないということ自体よりも、周囲の他者とのコミュニケーションができなくなってしまったということです。
私から声で話すことはできました。しかし、相手の返事が聞こえず、表情も見えない私は、会話をしようという意欲そのものがなくなっていきました。(中略)
強く実感したことは、人間には、空気や水や食べ物と同じように、コミュニケーションが生きる上で不可欠なものということでした。
-----------------------
福島氏は、全盲ろうになった当初、このように悶々と悩みました。
「今後、自分はどんな人生を歩むんだろう」と苦しみました。
自身が、宇宙空間の一角にいるような感覚だとも述べています。
皆と教室にいても、音もなく、光もない彼は、全くの孤独な状態でした。
しかし、そこに指点字という光と音が加わり、周囲がその支援をすることで、福島氏は壺の中の世界から現実世界に踊り出て活躍を始めました。
その人生の転換を可能にしたのは、指点字でした。
次の記事は、→ここをクリック!

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by sokanomori | 2013-11-03 14:32 | 良書のご案内 | Trackback | Comments(2)

盲ろう者として生きて(下)

               ◇全盲ろう者が発見した人生の真実。
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前回の記事は、→ここをクリック!
その中で、福島氏は、「苦悩には意味がある」という認識に到達します。
彼の精神は、研ぎ澄まされていきます。
「自分が生きていくうえで大事なことは、見えるか見えないか、聞こえるか聞こえないかということよりも、自分とは一体何なのか、自分の心の中にある大事なものとは何なのかということを見つけること‥」と語る福島氏。
友人が問いかけました。
「目が見えないという体験を通して、逆に見えてくるものはないのか?」
福島氏は、様々な点字書籍を読み、思索します。
夜と霧(アウシュビッツ収容所の体験記)を読んだときのこと。
夜と霧の記事は、→ここをクリック!
夜と霧の「苦悩の意味を見出さなければ、そこには絶望しか残らない」という主張を、彼は凝視しました。自分の障害、自分の苦悩の意味とは何か‥。
やがて彼は、人間にとって最も重要なことを発見します。
彼は、その心情を詩として表現しました。(以下抜粋・一部文章変更)
-----------------------
ぼくが光と音を失ったとき そこにはことばがなかった
そして世界がなかった
ぼくは闇と静寂の中でただ一人 ことばをなくして座っていた
ぼくの指にきみの指が触れたとき
そこにことばが生れた
ことばは光を放ちメロディーを呼び戻した
ぼくは再び世界を発見した
コミュニケーションは僕の命
ぼくの命はいつもことばとともにある
-------------------------
こうして福島さんは、人間が対話の中で存在し、共存共栄していることを知りました。
そして、彼は、そこから立ち上がり、歩み始めました。
彼は教授となり、今、自らの声で人々に影響を与えられる人になりました。
福島さんは、あとがきに次のように述べています。
「人はみな、宇宙に広がる星々のように、孤独に耐えつつ、輝いている。そして、その孤独に耐えながら、それでもなお、あるいはそれだからこそ、離れまいと重力で引き合う‥」
「あなたが(読者の人々が)周囲の星々としっかり引きつけあいながら、いくつもの鮮やかな星座を形作っていくことを、私は祈っています」
私は、福島智氏の本から、勇気と希望を与えられました。
そして、「障害はイコール不幸ではない。どんな状態であろうと人は幸せになれる」、「苦が大きければ大きいほど人は強烈に輝く」ことを学んだのです。
このシリーズの最初の記事は、→ここをクリック!

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by sokanomori | 2013-11-03 14:20 | 良書のご案内 | Trackback | Comments(2)

続・海賊とよばれた男

                 ◇なぜ出光興産は勝利したのか。
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作家・百田尚樹氏は、出光佐三(いでみつ さぞう)をモデルに小説を書いた。
出光佐三とは、出光石油の創業者である。
百田氏は、出光興産を国岡商店、出光佐三を国岡鐵造と書いている。
史実から物語を書いているにも関わらず、何故、実名を避けたのであろう?
出光佐三の一生をモデルとした、百田尚樹氏の人生論ということか。
いずれにしても、主人公である出光佐三はスゴイ人物だ。
否、その社員たちも含め、驚愕すべき人たちだ。
何の後ろ盾もない会社が、急速に勢力を拡大する中であらゆる妨害を受ける。
いわれなき誹謗中傷。先駆者故の苦闘が続いた。
逆風があった。灼熱の激闘があった。凍りつくような貧困があった。
さらに、絶対絶命の危機が何度も訪れた。
しかし、出光興産は一切に勝利し、日本有数の石油会社に成長する。
何故、出光は不可能を可能にし、最終的に勝利できたのか?
それは、出光佐三が自己の利益のために生きたのではなく、社員、顧客、国家の利益のために“利他”に徹したからに他ならない。
その崇高な心を持った主人公に、周囲が魅せられ、賛同したのである。
善が善を呼び、本気が本気を集め、勇気が勇気を増幅させたのである。
まるで、出光佐三は日本版カーネギーと呼ぶにふさわしい。
鉄鋼王カーネギーの記事は、→ここをクリック!
読んで悔いなき良書である。お勧めしたい。(^^)
百田尚樹氏のご紹介は、→ここをクリック!
この本のストーリーは、→ここをクリック!

   

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by sokanomori | 2013-07-13 06:28 | 良書のご案内 | Trackback | Comments(7)

海賊とよばれた男

                 ◇海賊とよばれた男のストーリー。
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c0180341_21114879.jpgこの本は、上下二巻である。
120万部売れたということは、正式には60万組売れたということであろうか?
ともかく、沢山の人が、この小説を読んだのだ。素晴らしい。^^
この本は出光興産の創始者・出光佐三(いでみ さぞう)の伝記である。
この本は、史実をもとに書かれたものであるが、「出光佐三」という実名は使われていない。
しかし、大筋ではノンフィクションに近いものであろう。
無名の青年が、日本一の石油王となるサクセスストーリーであり、商人でありながらアメリカやイギリスと戦い、日本の石油経済を構築した武勇伝である。
あらすじを以下に示す。
-----------------------
明治18年(1885)に福岡県で生まれた国岡鐵造は、19歳にして神戸高等商業学校(現・神戸大学)に進学し、商人としての生き方を学ぶ。
彼は、当時より、「中間搾取のない商いをしたいと思っています」と答えている。
卒業後、小麦粉と油の商いに勤務する。
やがて25歳となった鐵造は、九州で、国岡商店を旗揚げする。
ゼロから始めた商売に苦労するが、独自に調合した機械油を明治紡績に売ることに成功。
やがて、海上で船に軽油を販売することで売り上げを伸ばした。
いつしか大手同業他社から抗議が殺到、国岡商会は「海賊」と批判されるようになる。
やがて、満州に進出。東洋最大の会社・南満州鉄道で、スタンダード石油のシェアを奪う。
しかし、中国、やがてアメリカとの戦争となり敗戦。海外資産の全てを失う。
鐵造は官僚的な石油配給公団や、旧体質の石油業界に反発しながら、タンクを購入、さらにタンカーを建造する。国岡商店のガソリンに「アポロ」と名づけて、全国の営業所で低価格で販売した。
その鐵造のもとに、イランの石油を買わないかという申し出があった。
当時、イランはイギリスの経済封鎖の真っ只中にあった。
イランの苦しみを、わが苦しみと同苦した鐵造は、イランの石油購入に動く。
イギリス軍をはじめ、アメリカのメジャー、日本政府など、あらゆる方面に秘密が漏れないように工夫し、タンカー日章丸をイランへ向けて出港させた。
最初は国内の業者と戦い、次に満州でアメリカの石油会社と戦い、そしてイギリスと戦った国岡鐵造。彼は、その全ての戦いに勝利する。
そして、日本最強の石油企業へと成長させてゆく。
----------------------
裸一貫から、日本の石油王になる物語である。
特に圧巻なのは、イランから石油を輸入する際、イギリスの駆逐艦と日章丸が戦うシーンである。
私はこの小説が、妙に創価学会とダブった。
既得権益と戦い、よく忍び、1つ1つ絶体絶命の状態でも戦い抜く主人公が、まさに創価学会そのものに思えた。
それにしても、危うい局面が続き、ハラハラ、ドキドキのストーリーだった。
思うことは、勝利することの困難さと偉大さである。
商売が繁盛すれば、それだけライバルも大きくなり、常に非難、攻撃される。
その中、努力に努力を重ね、工夫に工夫を重ね、命をなげうって勝利する。
愚痴なく、怠惰なく、真っ直ぐに頑張る主人公と仲間たち。
読み終えて、心が晴れ渡りました。(^^)
作者の百田尚樹氏の記事は、→ここをクリック!
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by sokanomori | 2013-07-11 21:58 | 良書のご案内 | Trackback | Comments(6)

97歳の幸福論

                ◇50代、60代の人生が一番美しい?
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「97歳の幸福論」という本がある。
著者は、現役カメラマンの笹本恒子さん。大正3年生まれ。
26歳で報道写真家となりキャリアは70年以上。日本初の女性報道写真家。
その人生の大先輩が語る“97歳の日常生活”の本なのです。
写真家だけに数ページごとに写真がある。その1枚1枚の写真と文章が面白い。ご自身の暮らすマンションの一室。そこを中心として、著者の衣食住が語られています。
ベランダの緑。手作りの料理。そして、かかさず飲んでいる赤ワインの話。
著者はワインを4~5日で1本空ける。徒歩30分圏内は歩く。毎日、体操する。
著者は、「日常生活の幸福」を、この一冊の本に見事に描いています。
オシャレだし、勉強家だし、もう、言うことなし!って感じ。(^^)
97歳ですよ。でも、まるで青春真っ盛りのような輝きを放っている。
50歳代の私に、希望と憧れを与えてくれた本なのです。
この本の印象的な話を以下にご紹介します。(抜粋)
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若いときというのはもちろん可愛らしいわ。
でも、人間の本当の美しさが現れるのは50代から。経験者は語るですよ。果物は熟したときがおいしい。
30代、40代は、家族や仕事といった大切なものを社会の荒波の中で守るために、すごく頑張っていますよね。ところが50の声を聞くと、張り詰めたものがふと緩む。
こんなことを言う知人がいました。
「私なんて、もう、必要のない人間かもしれない」
なんて寂しいことを言うのでしょう。人生はこれからなのに。
------------------------------
50代、60代の人生が一番美しいとも。(^^)
実は、この本、とある私の大恩人に誕生日プレゼントとして再び購入しました。私より5歳年上の恩人。でも、いくつかの病気に悩んでいる。
この本から「長寿への憧れ」を持ってくれたら‥。
そして、健康作りに本気で取り組んでくれたら‥。
その願いを込めて、真心の手紙を添えてこの本を送るつもり。
さて、皆さんは、「私は長生きしなくてもいいんだ」と思っていませんか?
そういう人には、ぜひ、この本を読んでいただきたいと思います。
「こんなに素晴らしい老いがあるなら、私も長生きしよう!」
きっと、そのように思われるに違いないからです。(^^)
私は少なくとも80歳までは元気に生きようと思っています。
その80歳への憧れの記事は、→ここをクリック!

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by sokanomori | 2012-07-02 06:34 | 良書のご案内 | Trackback | Comments(2)

ながい坂

               ◇山本周五郎の自叙伝ともいえる名作。
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「ながい坂」は、下級武士の出世物語である。
以下にあらすじを述べる。
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下級武士の息子として生まれた小三郎は、ある日、沼に父と釣りに行く。
すると、いつも通る橋が取り払われていた。
「邸内に学問所が建てられた。この道を通る者があると学問の邪魔になる。今後はここを通ることはならない」と追い払われる。
幼い小三郎は、父が平身低頭している姿に衝撃を受ける。
「世の中の差別」を消化しきれない小三郎であった。
小三郎は有能だった。その有能故に、名門の子供だけが通える「尚功館」に特別入学が許可される。小三郎の実力は群を抜いていて、その能力は身分の壁を越えて周囲を圧倒する。彼は登用され出世していく。しかし、そのことが様々な嫉妬と反発を呼ぶ。
藩は小三郎の才能を活用するために、没落した名門三浦家の名前を継がせ、彼を「三浦主水正(もんどのしょう)」と名を改めさせる。
平侍から名門三浦家の当主に収まった主水正であったが、名門の家に育った妻は、身分の低い成り上がり者の主水正を頑なに寄せ付けない。
職場でも家庭でも苦難が続いた三浦主水正。
その彼は、あらゆる困難を耐えて、最後、城代家老になる。
------------------------------
この物語の特徴的なことは、主人公の強靭な忍耐力と、「敵も味方に変える」という崇高な精神にある。彼は延々と馬鹿にされ、延々と意地悪をされたが、いささかも高貴な人生は変わらなかった。
どうして、彼は一貫して耐えることができたのだろう。
それは、「差別との闘争の決意」が腹の底にあったからだ。
「人々を幸せにしたい」という強い願いが心の中心にあったからだ。
山本周五郎は、ながい坂の中で次のように語っている。(主旨)
「殺しあったら栄えない。生かし合うことが大事」
「敵として殺すのではなく、味方として生かす」
私は、ながい坂を読み終えたとき、周五郎が結論として、「全員を幸せにする。そのために長い坂をのぼるのだ」と言っているように感じた。
私も続きたい。苦難の坂に負けない人生を歩みたい。
黒人奴隷解放の父、リンカーンの記事は、→ここをクリック!
人権闘争のネルソン・マンデラの記事は、→ここをクリック!

◇山本 周五郎(やまもと しゅうごろう)。
1903年(明治36年)6月22日 - 1967年(昭和42年)2月14日。享年65歳。本名、清水三十六(しみず さとむ)。山梨県に生誕。故郷が明治40年の大水害で壊滅的被害を受け、その後、東京都北区に一家は転居。
尋常小学校卒業と同時に、銀座二丁目にあった質店の山本周五郎商店に住み込みで仕事始めたが、関東大震災によって山本周五郎商店は被災、消滅した。
周五郎の小説に登場する人物は、辛酸を嘗め尽くす物語が多い。

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by sokanomori | 2012-04-02 22:53 | 良書のご案内 | Trackback | Comments(8)

続 ワイルド・スワン

  ◇ダイヤモンドの光彩を放つ人々。

c0180341_12272916.jpg中国の貧困を救済した共産党。
それは、虐げられた人々、惨めなる人々の解放を目的とした鋼鉄の如き信念の組織であった。
国家の運営は試行錯誤の連続であった。
やがて国力も増し、一時期、平和な時代が到来する。
ユン・チアンの家族にも、ひと時の安穏が訪れる。著者は、美しい家族の愛情の中で成長していく。しかし、その安穏は長続きしなかった。
暗黒の文化大革命の時代が訪れた。
言語を絶する恐怖政治の到来に、父の張は、党幹部の一人として問題の指摘を始める。これに対し、家族を守ろうとする母は叫んだ。
「何故、あなたは、自分から火に飛び込む蛾のような真似をするの!」 張は答える。
c0180341_12274762.jpg「これは普通の火ではない。沢山の人々の生死にかかわる問題なんだ」
母は激怒して叫んだ。
「あなたは、私や子供たちがどうかなってもいいのね!」
張は引かない。否、引けないのだ。
他の不幸の上に、自らの幸福を作ることができないのだ。張にとっては、家族も周囲の人々も同じだったのだ。
やがて、狂気の時代は津波のように膨れ上がり、一家は飲み込まれた。張は逮捕された。そして恐るべき拷問を受けた。夫を救済すべく、夏徳鴻の闘争が始まった。彼女は決死の覚悟で、党本部の周恩来総理のもとに出向く。そして、夫の釈放を勝ち取る。
父の張は釈放される。しかし、その父は狂人となっていた。母は諦めなかった。張を強制入院させ、最高の治療を受けさせる。やがて、張の精神は回復する。
試練は続く。ある日、張は、矛盾に満ちた執行部に敢然と戦いを挑んだ。
「文化大革命は、毛主席が指導しておられるのだ。貴様は、それでも反対するのか!」
張は皆の前で叫んだ。
「反対する!たとえ、毛主席が指導しようとも反対する!」
会場は、水を打ったように静まりかえった。この発言は、「死に値する罪」なのだ。
張は罵倒され、殴られたが屈服しなかった。傷付き、痛めつけられた張を、妻はやさしく手当てをした。命を賭けた夫を、妻も命を賭けて受け入れた。一家は、「思想改造」で四川省の辺境へと強制移転となる。
父は、家族のために、体制批判を口にしなくなった。家族は力を合わせて耐え忍んだ。そして、娘のユン・チアンを大学に進学させるのだった。
張はやがて、死を迎える。死の間際、家族につぶやいた言葉が、私の琴線に触れた。
「みんなを救うために、私はどうしたらいいのだろう?」
このシーンは、涙なくして読めない。54歳にして、生涯を閉じた張。その顔は、今までになく若く、安らかであったという。(上写真:父の張・下写真:死去した張)
葬儀に際し、ユン・チアンは祝辞を述べた。参列者500人に対し、彼女は言い放つ。
「この父の悲しい死の意味を、皆さんに深く考えて欲しいと思います」
葬儀のあと、参列者の一人が、チェン・フアンに声をかけた。
「お父様の高尚なお人柄に深く感銘を受けました。私たちは、お父様の生き方に学び、お父様が残された偉大な目標に向かって、あとを継いでいかなければなりません」
著者は、やがてロンドンに移り住み、このワイルド・スワンを書き上げる。
彼女は言う。
「文化大革命の暗黒の中で、ひとり周恩来だけが、かすかな希望の光でした。周恩来が、文化大革命に協力したことは事実です。しかし、周恩来がそうしたのも、たとえば内戦のような、文化大革命よりもっと重大な破局を避けるためだったのだと思います」
さらに、著者は述べている。
「周恩来がいなければ、国は崩壊していたことでしょう」
これが、私が読んだワイルド・スワンです。
正義に生き、正義に死んでいった中国の英雄たちを、私は心より尊敬しています。
そして、中国に、正義の魂の人々が、今も沢山存在していることを信じます。(了)
このシリーズの冒頭の記事は、→ここをクリック!
周恩来の過去の記事は、→ここをクリック!
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by sokanomori | 2010-11-01 22:17 | 良書のご案内 | Trackback | Comments(4)


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